東雲の気まぐれな創造

絵とITに関する話を中心としたブログ

【メイキングあり】ヌアル平原【iPad Pro+Procreate】

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この絵はアナザーエデンというゲームにおけるヌアル平原というフィールドの背景を元にしています。今回はメイキングも詳しく書いていこうと思います。


これからたまにアナザーエデンの背景を描くと思います。というのも、アナザーエデンのグラフィックはとてもこだわって作られており、どのフィールドもとても綺麗です。風景画を描くのが好きな人間としてはお絵かき欲が非常に掻き立てられます。


なお、アナザーエデンにおいては最近騒動がありましたが、ユーザーに不利益が発生するものではなかったので、安心してプレイして大丈夫だと思います。むしろ、騒動の件でお詫びアイテムが配布されており、11月末までにプレイした人全員に配布されるので、気になっていた人は始める最高のチャンスだと思います。




というわけで、絵の説明に入りたいと思います。


今回は絵を空・遠景・中景・近景に分けて描いていきたいと思います。このように分けることで立体感や空間を意識した絵を描くことができます。


まずは、全体の下地を作ります。


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空は上の方が濃い青で下の方が白っぽいグラデーションになります。なぜこうなるかというと、上の方が頭上に近くなり、下の方が遠くの空を見ていることになり、自分から遠くの風景ほど空気によって白むからです。


次に、雲を描いていきます。


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雲を描くときのコツは雲の輪郭をぼかしすぎないようにするということです。雲って霧状のイメージがあるのでぼかして描いてしまう人が多いのですが、実際に空を見てみると、雲までかなり距離があるので意外と輪郭がはっきり見えます。


もう一つ気をつける点として、雲は真っ白ではありません。雲の色は周りの色を反射して常に変化します。青空なら青っぽく、夕空ならオレンジっぽく、さらに地上の色の影響も受けることがあります。


次に、遠景を描いていきます。


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遠景はそれほど細かく描き込む必要はありません。大きな建物のように視線が行く部分の形だけ丁寧に描きます。全体を描き込みすぎると絵の情報量が多すぎてうるさい絵になります。


海・湖などは雲と同じ注意が必要です。青ではないです。雲と同じように、周りの色の影響を強く受けます。強い日差しを受けたり、雲が多い時は白っぽく見えることがありますし、夕方はオレンジ、夜は黒になります。


次は、中景です。


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中景も全体的に描き込む必要はありません。ところどころ形がはっきりしたものを描くことで全体が描き込まれているように見えます。


また、空の説明で述べたように、遠い風景ほど白っぽく、近いほど鮮やかに見えます。なので、中景は遠景より鮮やかな色で塗ります。


最後に近景を描きます。


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近景は葉の形まではっきりわかるように描きます。中景よりやや鮮やかな色で描きます。


注意点として、この絵では近景の葉を見てもらいたいわけではないので、ここでも描き込みすぎないようにしましょう。葉の色も3段階でいいです。


ここまでで絵がだいたいできましたね。このように描き込み具合を調整することで絵のバランスを調整します。


ここからは絵をさらに魅力的にするために調整していきます。


まずは光と影です。風景画において光と影は魅力に大きな影響を与えます。むしろ、風景は光と影によってできていると言っても過言ではないくらいで、これが描けているかどうかでクオリティーが全然違います。


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今回は中景に暖色の光を追加して草原の暖かさを出しました。逆に、山脈や城の影に寒色を足しています。


ここからは、個人的な好みによる調整になります。


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東雲の場合は鮮やかな絵が好きなので、濃い色のレイヤーをオーバーレイでかぶせることによってコントラストをあげます。また、光のキラキラなどを描くと絵に個性がでます。


以上で完成です。